米粉ブーム
ここのところ小麦粉の値上がりやヘルシー志向の高まりで、米粉が見直されているという(小麦の値上がりは当分続きそうだし、米粉レシピ強化だ!卵も高いからヴィーガン米粉レシピの需要高まってるのでは?!)。
私は米農家の孫にしてパン屋でパン職人をしていた経験のある不届き者だが、ほんの1年前までは米粉を使ったことがほとんどなかった。
その理由のひとつは、米粉に苦手意識があったからだ。子どもがまだ生まれる前、米粉とイーストでパンを作ったことがあった。グルテンを加えず、製パン用でない一般的な米粉100%で焼き上げられたそれは――立派な長方形の餅であった。以来米粉は難しいというイメージが頭に残り、積極的に米粉を使おうという気にはなれなかったのだ。
それから数年が経った半年前、初めてミズホチカラでパンを焼いてみた。あの時「これは餅だね・・・」と言いながら一緒に食べてくれた夫は「ワァ!パンだ!」と目を丸くした。技術の進歩ってすごい!
また、グルテンフリーという言葉にも疎かった。レシピ投稿サイトに投稿するようになって初めて米粉が小麦アレルギーを持つ人のみならず健康志向の高い人達の間で一定の地位を築いていることを知った。自分のことをプチ健康オタクだと思っていたがとんでもない!
ちなみに英語で海外のレシピサイトを検索すると、米粉を使ったお菓子はほとんど見かけない。グルテンフリーでいえば「GFと証明された」オートミールやアーモンドパウダーがほとんどだ。米粉スイーツも豆腐スイーツと同様日本独自で発展しているといえるかもしれない(ひそかにいつか世界的に注目されないかと期待している)。
そんなわけで米粉スイーツに関しては非常に浅い経験しかないが、米粉は油と相性がいいということはわかった。油を使うのと使わないのでは仕上がりが全く異なる。少し前にクックパッドの殿堂入りをしている米粉のバナナケーキを作ったところ、これがあの米粉?というくらいしっとりふんわりとして美味しかった。自分が作ってきた米粉スイーツと全然違った。改めて油(と卵)の威力を思い知った。今更ながら、世の中の人達は米粉でこれだけのものが作れることを知り、こういうものを求めているのだと学んだのだった。
私は基本的に焼き菓子に米粉を使うときは他の粉をブレンドする。アーモンドパウダーやオートミール、大豆粉、そば粉、コーンスターチなど。こうすることで生地も軽くなるし、より食べやすい食感になる。またとろみづけにも米粉は重宝する。私は料理下手なので、片栗粉よりも米粉の方が断然失敗しにくく使い勝手が良い。
ちょうどそんな米粉スイーツのひとつとして、エッグタルトのレシピが紹介されていた。とても美味しそうだ。そうだ、ヴィーガン「エッグ」タルトなんてどうだろう。私が思いついたのはかぼちゃに酒粕、カシューナッツパウダー、米粉(コーンスターチを使うのもいいかもしれない)を混ぜて焼くレシピ。あなたならどんな材料を使ってどんなレシピを作るだろうか。